2013年1月24日木曜日

中国のテレビ産業は「中身の無い膨張」、日系メーカー衰退は中国の台頭に直結しない



●23日、中国のテレビ産業は2012年に大きな変化を迎えた。かつて王者であった日本家電メーカーは全面的に打撃を受け、韓国や中国のメーカーが発展のチャンスをつかんだ。写真は江蘇省南通市にある家電販売店の中国メーカーのテレビ。



レコードチャイナ 配信日時:2013年1月24日 10時41分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68771&type=0

中国のテレビ産業は「中身の無い膨張」、日系メーカー衰退は中国の台頭に直結しない―中国メディア

 2013年1月23日、中国のテレビ産業は2012年に大きな変化を迎えた。
 かつて王者であった日本家電メーカーは全面的に打撃を受け、韓国や中国のメーカーが発展のチャンスをつかんだ。
 政府による補助金政策も中国メーカーにビジネスチャンスをもたらした。
 基礎技術の高さが市場の優位性につながる時代は過ぎ去り、中国メーカーの利益はやや高まった。
 人民網が伝えた。

 しかし、冷静に考えると、中国のテレビ産業には「中身の無い膨張」という現象が見られる。
 しっかりとした「骨と肉」を持たなければ、中国テレビ産業の未来に危機がもたらされるだろう。

 新型テレビの主要機能(スマート機能・OSなど)は業界の売りとなっているが、そのコア技術は依然として中国企業の手中にあるわけではない。
 かつて、テレビのコア技術は日本メーカーが掌握していたが、最近のスマート機能、OS、パネルなどの技術はグーグル、アンドロイド、サムスン、LGなどの国外メーカーが掌握している。

 2012年、TCLや創維、海信など中国メーカーの市場シェアは良好な水準を維持したが、業界全体の利益配分を見ると、中国企業は一体どれほどの利益を得たのだろう?
 独立したコア技術が無ければ、真の意味で優位を確立することはできない。
 中国企業はこの危機について考慮するべきだ。

 とどのつまり、中国は依然としてとてつもなく大きい「製造王国」であり、実質的な変化はない。
 日系メーカーが衰退し、中国メーカーは市場シェアを獲得したが、韓国メーカーは利益を得る一方でコア技術でも進歩を得ている。

 いかにして「製造大国」から「産業強国」へと向かうか。
 中国はゼロからスタートしなければならない。
 業界をけん引する魂となるのはコア技術だ。
 2012年は中国メーカーの奮起の年だったが、自覚の年とも言える。
 中国は大きな組立工場・他国の金儲けのために必死で働く機械という身分に満足してはならない。

 「民心を得る者が天下を得る」という言葉がある。
 今の消費者は、テレビが生活にもたらすより多くの体験、スマート機能、より便利な操作を望んでいる。
 これがテレビ産業変革の必然性をもたらす。
 中国テレビ産業は今年も変革に直面しており、困難な道を進む必要がある。
 我々は長期的発展を見据え、中国テレビ産業の「骨と肉」をしっかりと構築しなければならない。

 現在、中国テレビメーカーの集中化は基本的に完了し、大手メーカーの集中は競争力の増強に役立つ。
 業界において、基礎技術の高さが優位性につながっていた時代は過ぎ、今はその他の機能が優位となりつつある。
 今はまだ発展の模索段階にあり、変数は大きい。
 しかしこれも有利な要素となる可能性がある。

 テレビ産業の「骨」とはコア技術であり、「肉」とはマーケティングである。
 しっかりとした技術を持ち、マーケティングで成功することで、中国は初めて真の意味でテレビ産業の強国となれる。
 スマート機能、OS、チップ技術などコア分野の掌握が特に重要だ。
 中国は他国に依存する従来のやり方を捨て、「創造」と「組立」の工場とならなければならない。

 中国国家発展改革委員会は2013年の年明け早々、液晶パネルメーカー6社に対し、独占禁止法を適用したが、これは中国の市場秩序を完備し保護するためのシグナルの1つでしかない。
 政策による後押しを受けつつ、中国企業はさらなる努力をする必要がある。
(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集 /内山)




レコードチャイナ 配信日時:2013年5月6日 18時12分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71980&type=0

日本家電企業が赤字を続ける原因とは?―中国メディア


●3日、かつて一世を風靡した「家電王国」日本は今や深刻な苦境に立たされており、家電企業全体が赤字に陥っている。写真は北京の家電量販店。

 2013年5月3日、日本家電業界は輝かしい歴史を持ち、かつて数多くの世界一を創出した。パナソニック、ソニー、シャープ、日立は、人々のよく知るブランドになった。
 しかしながら、かつて一世を風靡した「家電王国」は今や深刻な苦境に立たされており、家電企業全体が赤字に陥っている。
 パナソニックの2012年会計年度の赤字額は7650億円に達し、シャープの昨年半年間の赤字額は3875億円の新記録を更新し、ソニーテレビ事業の半年間の赤字額も155億円に達した。
 日本3大家電メーカーは2012年通年で約1兆7000億円の赤字を計上した。
 世界の格付け機関はパナソニックとシャープの信用格付けを「ジャンク級」に引き下げた。 
 経済日報が伝えた。

 日本家電メーカーの衰退は今に始まったことではない。
 日本の家電・電子製品の販売は2005年より年を追うごとに疲弊し、原動力不足の傾向を露呈した。
 テレビは家電・電子製品の代表格だ。パナソニック、ソニー、シャープは新製品開発に巨額を投じたが、韓国のサムスンやLGに追い抜かれた。
 韓国2大企業は2012年、世界テレビ市場で34%のシェアを占めたが、日本6大企業のシェアはわずか31%のみとなった。
 販売ランキングのうち、サムスンが1位、LGが2位となり、パナソニックが3位に甘んじ、ソニー、シャープ、東芝はさらに低い順位につけた。
 競争が日増しに激化する電子通信市場において、日本企業はアップルやサムスンに遠く及ばず、市場シェアが毎年低下している。
 日本の家電・電子製品の年間輸出額は2007年の時点で17兆円であったが、2012年には11兆円に減少した。
 昨年末時点で、パナソニックの家電事業は3年連続の赤字となり、ソニーは7年連続とさらに深刻だ。
 日本家電・電子業界は日本の業界関係者から「長期低迷する落ち日の産業」と称されているほどだ。

 日本では近頃、家電衰退の原因を深く反省する動きが広まっている。
 ある人はアジア企業の台頭に責任を押し付けているが、それより多くの専門家は自らを反省し、根本的な原因は日本企業の経営戦略の失敗にあるとしている。
 韓国籍の経営専門家の金美徳氏は、日韓企業の経営の特徴を分析し、問題点を指摘した。
 まず、日本企業は技術イノベーションに依存しすぎ、市場マーケティングを軽視している。
 金氏は、
 「日本企業は最も先進的な家電製造技術と高いイノベーション力を持つ。
 ソニーの科学研究投資と技術力はいずれも世界一流レベルだ。
 しかし日本企業は良い製品を作れば売れるはずという固定観念に縛られており、市場の動向および消費需要に対する分析が不足している。
 これとは対照的に、韓国企業は経営の重点を市場マーケティングに置き、異なる消費者に異なる製品を提供することで、異なる消費需要を満たしている。
 韓国企業は、最高の商品ではないが消費者に最も適した製品という観念を貫いており、すぐに市場を占めることができた」
と指摘した。

 次に、海外人材戦略の失敗だ。
 長期的な円高進行に伴い、日本企業は生産を海外に移転せざるを得なくなった。
 そのため現地人材の登用、彼らを通じて市場を理解し、現地に適した製品を生産することが、企業の海外進出戦略の成功の鍵となった。
 日本企業は伝統的な観念に縛られ、本国の社員を信頼し、役員および重要なポストで日本人社員を採用した。
 そのため現地職員は向上心と、より高いポストを勝ち取ろうという積極性をそがれた。

 それから、日本政府の自由貿易戦略(FTA)の失敗だ。
 日本政府は企業が国際競争を展開するための理想的な条件を整えてやらず、日本製品の孤立を招いた。
 韓国はすでに45カ国とFTAを取りまとめている。
 日本政府は国内農産物市場を過度に保護し、建築・サービス産業の開放により本国企業の経営・発展が損なわれることを懸念しており、FTA問題で消極的になり、進展が緩慢になっている。
 調査によると、主要輸入国の対韓国家電・電子製品の関税率は5%のみだが、対日本製品の関税率は13%に達している。
 韓国製品の優位はここからも明らかだ。

 毎年の赤字に直面しながらも、日本企業は再起を図っておらず、逆に家電生産から全面撤退する戦略調整を選択している。
 日立、三菱、東芝はこのほど、家電生産をほぼ放棄した。
 パナソニックは家電部門の大幅縮小を決定し、投資の重点を自動車・航空機用の電子機器に置く。
 ソニーはテレビの生産・投資を全面的に削減しており、今後は利益率の高い医療機械の開発に注力する。
 シャープの結末は最も悲惨だ。
 シャープはこれまでの過度な投資により、回収難と巨額の負債に陥っており、買収されるか破産するかの苦境に立たされるだろう。

(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)





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