● 2月1日、香港政府は、中国本土の市民らが粉ミルクを買い占めるために香港に大挙して押しかけていることから、輸出を制限する対策を講じると発表した。
写真は香港のドラッグストアで売られる粉ミルク(2013年 ロイター/Bobby Yip)
『
ロイター 2013年 02月 4日 13:08 JST
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE91301R20130204?feedType=RSS&feedName=oddlyEnoughNews
中国本土の買い占め客に「待った」、
香港が粉ミルク持ち出し制限
[香港 1日 ロイター]
香港政府は1日、
中国本土の市民らが粉ミルクを買い占めるために香港に大挙して押しかけていることから、
輸出を制限する対策を講じると発表した。
それによると、香港と中国本土の都市をつなぐ列車に持ち込める手荷物の重さが従来の32キロから23キロに引き下げられ、
本土からの訪問者が持ち帰ることができる粉ミルクも1人2缶に制限
されることになった。
また、1日夜には香港住民が粉ミルクメーカー7社に予約注文できるホットラインが設置され、2月10日に始まる春節(旧 正月)の休暇までに商品が届くようにする対策も講じられた。
中国では、2008年にメラミン入りの粉ミルクを飲んだ乳幼児少なくとも6人が死亡し、約30万人が健康被害を訴えるという大きな社会問題となった。
一連の食品汚染問題を受けて、不信を増幅させた多くの中国人が香港へ買い物に押し寄せ、その結果、品不足と価格高騰につながっていると現地では怒りの声も出ている。
中国人による粉ミルク買い占めをめぐっては、
香港に隣接するマカオも市民が優先購入できる措置を取っており、
欧州やオーストラリアまで拡大する動きを見せている。
』
そういえば最近、オーストラリアに旅行にきた中国人がスーパーマーケットで大量に粉ミルクを買い込んで発送したことで、市場から品薄になったというクレームがついたという記事があった。
日本ならどうだろう。
大量に買ってもらえればほくほくだろうに。
送料無料ということはないが、ちょっとしたボーナス商売にはなる。
日本にきた中国観光客が買う粉ミルクなどたかがしれている。
ミルク会社の社員が潤えばこれにこしたことはない。
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年2月5日 14時6分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69151&type=0
粉ミルク代理購入、春節が迫り発送が困難に
=欧州各国の購入制限策も影響―中国
2013年2月4日、中国では現在、ニュージーランド製粉ミルクの品質問題による影響が長引いている。
欧州の粉ミルク代理購入価格は小幅上昇し、品不足に陥った。
粉ミルク代理購入者に問い合わせたところ、春節(旧正月、今年は2月10日)が迫る中、宅配業者は商品出荷をストップしており、直輸入も受け付けておらず、国内の在庫がほぼ消化し尽くされたことが明らかになった。
北京商報が伝えた。
インターネット通販サイトの淘宝網を閲覧したところ、オランダ製粉ミルクの代理販売店は
「直輸入は2月20日まで取り扱いを一時停止しております」
と表示していた。
店主によると、今月3日は春節前の最終出荷日であり、かつ江蘇省・浙江省・上海市・安徽省にしか発送せず、その他の地区はすでに発送を停止しているという。
店主は
「現在発送分はすべて国内の在庫だ。
直輸入が必要な場合、春節明けになる」
と語った。
国内の在庫の場合も、春節を控えているため、発送は通常より3~5日遅れるという。
春節の他に、欧州各国が相次いで講じている購入制限策もまた、粉ミルクの代理購入を妨げている。
一部の統計データによると、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、オランダなどの大型スーパーは乳児用粉ミルクの購入制限を実施しており、さらには中国語で注意を呼びかけている。
これらの措置は中国人消費者を対象とするものだ。
(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月1日 18時11分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69904&type=0
粉ミルク輸出制限実施の前日、深センから買いつけ客が押し寄せる―香港
2013年2月28日、中国・香港特別行政区が3月1日より、粉ミルクの輸出を制限する新たな法規を執行するため、隣の広東省深セン市から多くの人が訪れ、粉ミルクを大量に購入していた。
近年中国本土の粉ミルクにたびたび問題が発生していることもあり、香港にわざわざ出かけ粉ミルクを買う人も少なくない。
さらに中国本土の需要を狙い、香港で粉ミルクを大量に仕入れ本土で売る人も多く現れた。
その影響は品切れになる店が出るほどで、香港の現地住民に大きな影響を与えた。
香港当局はこれらの事態を改善するために今回の新法規を執行した。
新法規執行前日の28日は、深センからの粉ミルクを買いつける人であふれ、税関付近ではすでに税関を通った粉ミルクを売買する人たちもいた。
多い時で税関周辺には1000人近くが集まった。中には100缶近い粉ミルクを運び、購入者を待つ者もいたという。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月5日 20時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70030&type=0
<レコチャ広場>粉ミルクが打ち砕いた大国の自信―中国
●2日、中国の経済学者で作家の何清漣氏は、「粉ミルクが打ち砕いた大国の自信」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は2月下旬、持ち出し規制前に香港で粉ミルクを大量に買う中国の母親や業者ら。
2013年3月2日、中国の経済学者で作家の何清漣(ホー・チンリエン)氏は
「粉ミルクが打ち砕いた大国の自信」
と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその概要。
中国メディアは現在、両会(全国人民代表大会、中国人民政治協商会議)のニュースをいかに伝えるか苦心しているが、海外華字メディアが注目しているのは中国の粉ミルク事情だ。
3月1日、香港では粉ミルク持ち出し制限令が導入され、持ち出しは1人につき1.8kg(2缶分)までとなった。
初日からすでに10人の逮捕者が出ている。
2008年、メラミン混入粉ミルク事件が発生した後、多くの中国人が
「われわれの衛星やロケットが空を飛んでいるのに、なぜ安全基準を満たした粉ミルクを生産することができないのか?」
という疑問を抱いた。
粉ミルクメーカーは「原料となる牛乳に問題があった」と主張。
しかし、牛乳を生産した酪農家は「われわれには問題はない。飼料に問題がある」と主張した。
しかし、この飼料の問題は中国政府が最も避けたい土壌汚染の話題につながるのだ。
汚染された土地から生産される農産物には、危険な発がん性物質が含まれている。
政府が恐れているのは、それを知った国民がパニックに陥ることなのだ。
かわいそうなのは中国の乳牛だ。
生まれてからずっと汚染された飼料を食べさせられ、安全な牛乳など出るはずがない。
メラミン入り粉ミルク事件以来、中国の消費者は国産の粉ミルクに不信感を抱いている。
国産粉ミルクの販売不振が続くなか、香港などでは中国人による粉ミルクの買い占めが大きな社会問題になっている。
世界第2位の経済大国になった中国だが、「安全な粉ミルクを」という母親の願いさえかなえることができないなどとは、まったくおかしな話だ。
母親が安心できる粉ミルクすら生産できない中国が、真の大国といえるのだろうか?
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月10日 12時32分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70165&type=0
中国人による粉ミルクの買い占めに「No!」、
各国が次々と対応策打ち出す―仏メディア
2013年3月8日、仏ラジオ国際放送・RFI中国語版サイトは
「中国の父母による粉ミルクの買い占め、全世界で『封じ込め』に遭う」
と題した記事を掲載した。
今年3月1日より、香港政府は粉ミルクの持ち出しを「16歳以上の1人につき2缶(1.8kg)まで」と制限。
違反者には罰金50万元(約770万円)と2年の禁固刑が科せられる。
これはもちろん、中国本土の人々を対象にした規定だ。
12年6月には、米国のウォルマートなどのスーパーで、粉ミルクの購入が5缶や12缶までに制限された。
ここ数年、中国の親戚や友人のために粉ミルクを大量購入する在米華人が後を絶たず、在庫がすぐに空になるという現象が続いているためだ。
12年9月、ニュージーランドのスーパーでは「粉ミルクは1人2缶まで」の中国語の張り紙が出された。
さらに同国政府は法律を強化し、粉ミルクの国外持ち出しをすべて「輸出」とみなし、正規の輸出業者のみが取り扱えるとした。
12年10月、オーストラリアの大型スーパーやドラッグストアでも購入制限を開始した。
13年1月、ドイツのスーパーは中国人消費者を対象に「粉ミルクは1人4缶まで」と制限。
同じ時期、オランダでも厳しい購入制限が敷かれた。
さらにマカオ政府は、居住資格を持つマカオ住民に優先的に粉ミルクを販売すると発表。
中国本土からの観光客による買い占めで深刻な粉ミルク不足に陥っていたマカオの人々を救うための措置だった。
中国では毎年1780万人の赤ちゃんが生まれるといわれている。
若い両親たちが今後も外国産の粉ミルクを求め続けるのであれば、中国人を対象にした制限措置はさらに多くの国に広がる可能性が高い。
こうした現象の根本的な原因は、中国産粉ミルクに対する国民の根強い不信感にある。
中国人の粉ミルク買い占めをなくすには、国産粉ミルクの信用を取り戻すことが必要だが、それを実現するのが中国政府にとって急務である。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月29日 0時32分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70753&type=0
大量の粉ミルクを母国へ送る中国人留学生が急増、豪政府は対応策いまだ講じず―豪州
●27日、大量の粉ミルクを購入して母国へ送る中国人留学生が急増しているオーストラリアだが、この問題について豪政府は具体的な対応策を講じてはいない。写真はオーストラリア産粉ミルク。
2013年3月27日、オーストラリア華字メディア・澳洲新快網によると、豪州では粉ミルクを大量購入して母国へ送る中国人留学生が問題になっているが、
豪政府は香港の罰則規定のような具体的な対応策を講じることを先延ばしにしているという。
中国新聞社が伝えた。
中国人留学生による粉ミルク大量購入は早くから豪州で話題になっていたが、豪州大手スーパー各社によると、その状況は今も変わっていないという。
スーパーのコールスやウールワースでは、粉ミルクは「1人4缶まで」と制限。
ウールワースの広報担当は「制限してからお客様への供給状況はある程度改善された」と話す。
中国本土人や違法なブローカーによる粉ミルクの買い占めに苦しんだ香港では、今年3月1日より粉ミルクの持ち出し制限を実施。
16歳以上の旅客1人あたり1日粉ミルク1.8kg(約2缶)までとし、これを超えた場合は50万香港ドル(約600万円)の罰金か懲役2年が科せられる。
この規定は豪州などで粉ミルクを購入した中国人留学生やブローカーが香港を経由した場合にも適用されるため、粉ミルクを缶から出し、袋に小分けして持ち出そうとする者もいるという。
豪州で粉ミルクを買い占める中国人たちは、これを中国へ郵送するか、荷物として携帯して帰国する方法を取っている。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年4月5日 5時3分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70973&type=0
粉ミルク持ち出し制限から1カ月、混乱する中国の食品市場―仏メディア
2013年4月1日、仏国際ラジオ放送「ラジオ・フランス・アンテルナショナル」(RFI)によると、香港から中国本土への粉ミルクの持ち出しを1人2缶までに制限する措置が取られてから1カ月が経過した。
しかし、隣接する深セン側では、香港からの入境者が持ち込んだ粉ミルクを買い取る業者が多数列を成している。
粉ミルクを持参して香港から入境する人の多くが転売目的だとみられている。
中国では2008年に粉ミルクの有害物質混入事件が発生して以来、国内ブランドの品質を不安視する人が多く、海外ブランドの粉ミルクを香港で購入して本土に持ち帰る人が急増している。
そのため、香港政府は価格と供給の安定を図って
「香港から中国へ行く16歳以上の旅客1人につき、24時間以内に持ち出せる粉ミルクは2缶までに制限する」
とする措置を3月から開始した。
現在、香港と隣接する深センでは、香港から持ち込まれた粉ミルクを買い取る業者が多数列を成しており、売れば1缶あたり20~30元(約300~450円)の利益になるという。
1人で2缶持ち込めば、50~60元のもうけになり、深セン在住の香港人や週末に買い物にやってくる香港人にとっては、ついでの小遣い稼ぎとして人気になっているのが現状だ。
買い取り業者は大規模な密輸グループが指揮しているが、買い取りと転売そのものは法的には問題がなく、“運び屋”にも事欠かない状況だと伝えられている。
また、規制前には品薄となっていた粉ミルクだが、現在は逆に2割ほど流通量が増えていると販売店主は話している。
買い取り業者が最も高く買い取っているのは米国のミード・ジョンソンとオランダのfriso製品だが、需要や為替レートなどの関係で買い取り価格は毎日変動しているという。
』
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月15日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71312&type=0
粉ミルク購入制限が英国にまで拡大、「恐るべき」中国の粉ミルク需要―英紙
●11日、世界的な粉ミルク購入制限はすでに英国にまで拡大した。資料写真。
2013年4月11日、世界的な粉ミルク購入制限はすでに英国にまで拡大した。
英紙フィナンシャル・タイムズは9日付で、英国の一部スーパーが4月から乳児用粉ミルクの購入を2缶までに制限したことを報じた。
これまでにドイツ、ニュージーランド、オーストラリアなどが粉ミルク購入制限を相次いで施行している。
欧米諸国がこうした措置を打ち出した主たる原因は、海外ブランドの粉ミルクに対する中国の需要が「恐ろしいほど大きい」ことにあるとの見方がある。
国際金融報が伝えた。
記事によると、英国の多くの大手スーパーマーケットが粉ミルクの購入を1人1日2缶までに制限している。
記者がこうしたスーパーを取材してみると、商品棚にはすでに購入制限の告知が貼ってあった。
あるスーパーの担当者に理由をたずねると、「本部の決定」との答えが返ってきた。
英小売業協会のスポークスマンはフィナンシャル・タイムズの取材に、こうした規定はメーカー側の要請を受けて打ち出されたものとの見方を示した。
メーカーは組織的な顧客グループが大挙して粉ミルクを購入し、輸出することで、企業の利益を損なっていると考えているのだという。
オーストラリアでは約2カ月前に、大手ショッピングセンターや薬品・保健品店が粉ミルクの購入を1人4缶までに制限した。
この他、ドイツ税関は中国人が中国に送ることのできる粉ミルクを通常1回5点までに制限している。
ニュージーランドの主要スーパーは昨年初めから粉ミルクの購入を1人2缶までに制限した。
この購入制限は同年9月に強化され、乳製品をニュージーランド本土から持ち出す行為はネットショッピングや親戚・友人の贈り物を含めすべて輸出と見なし、登記済みの輸出業者のみが輸出する資格を持つこととなった。
業界関係者は各国が粉ミルク購入制限を実施するのは早いか遅いかの問題だと指摘する。
「自国の乳児の健康のため、欧米諸国は国内で販売される粉ミルクに補助金を出しており、これは地元市民のための社会福祉の一環だ。
国内市場の粉ミルクが中国人消費者に買って持ち去られることは、この補助金が中国の乳児に山分けされることを意味し、現地政府としては断じて許せないことだ」
と乳業専門家の王丁綿(ワン・ディンジン)氏は説明した。
王氏は
「中国では粉ミルクに対する補助金はほぼない。
また、中国は輸入粉ミルクに高い税金を課している。
5-10%の関税、10%の品質検査費、17%の付加価値税などだ」
と明かした。
王氏は中国粉ミルク市場について、補助金は二の次であり
「国産粉ミルクブランドの品質を保証し、国産粉ミルクへの消費者の信頼を確立し、中国人消費者が遊撃隊のように海外で粉ミルクを買いだめしなくてもいいようにすることが当面の急務だ」
と指摘した。
(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF)
』
『
AFP BBnews 2013年04月16日 15:26
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2938883/10572627
欧州のスーパーから粉ミルクが消えた、中国向けの大量購入で
【4月16日 AFP】欧州やオーストラリアのスーパーマーケットや商店で粉ミルクの棚が空っぽになる事態が相次いでいる。
国産の粉ミルクに不安を持つ中国人の母親たちの需要に応じて、バイヤーたちが欧州ブランドの粉ミルクをまとめ買いしているためだ。
まだ2008年の化学物質メラミン入り粉ミルク事件の記憶も新しい中国で、乳児を持つ親たちは国産粉ミルクの3~4倍もの金額を払ってでも欧州からの粉ミルクを入手している。
これに対し欧州の店舗も、粉ミルクの品切れを防ぐため粉ミルクの購入数に制限を設けるなどの対策に乗り出した。
ドイツに住む中国人女性シャオさんは、ドイツで購入した粉ミルクをインターネットを通じて中国の母親たちに販売している。
シャオさんのような欧州に住む多数の中国人たちが、地元で粉ミルクを大量に購入しスーパーなどの棚を空っぽにしているのだ。
中国ネットオークション最大手「淘宝(タオバオ、Taobao)」ではドイツ、英国からそれぞれ4000点、フランスからも3000点の粉ミルクが出品されている。
「親戚や友人に粉ミルクを送り始めたのがきっかけだった」という専業主婦で母親でもあるシャオさん。
通常、母親たちは1回につき6~8箱を購入するという。
中国への配送に1か月かかるため、手元の粉ミルクが途切れないようにするためだ。
シャオさんは粉ミルクの販売で若干の収入を得ているという。
■尾を引く国産粉ミルク不信
2008年のメラミン入り粉ミルク事件に加え、昨年にも国産の粉ミルクから発がん性物質が発見されており、国民の国産粉ミルク不信は高まるばかりだ。
それでも、2012年の国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)報告書によれば中国での母乳率はわずか28%だ。
産休期間が短いことや粉ミルクメーカーの宣伝攻勢が背景にある。
だが、購入者たちは中国市場で販売される商品に不信感を抱いている。
欧州ブランドの粉ミルクでも中国市場向けパッケージで販売されているものは信用できないという。
消費者調査企業ユーロモニター(Euromonitor)によれば、中国は間違いなく世界最大の粉ミルク市場だ。
「中国の若い親たちは国際的な粉ミルクメーカーの商品、特に製造国と同じパッケージのまま輸入されたものが、より安全だと考えている」
とアナリストのベラ・ウォン(Vera Wang)氏は話す。
こうした中国で高まる海外ブランド粉ミルク志向が、欧州各国で粉ミルク不足を引き起こしているのだ。
■欧州では怒りの声も
ドイツメディアは空っぽになった粉ミルクの棚の写真を掲載。
欧州最大の発行部数を持つビルト(Bild)紙は1月、
「アプタミル(ドイツの粉ミルクブランド)の棚の前でドイツの母親たちが『私たちの粉ミルクを中国人が買い占めた!』と怒っている」
と報じ、アプタミルを製造するMilupaは、「アジア向け輸出」が原因だとしてアプタミルの品切れを謝罪した。
ただしMilupaは直接、アプタミルをアジアに輸出しているわけではなく、購入者はドイツ国内の商店で直接アプタミルを買っていると説明している。
こうした事態に欧州の各店舗は粉ミルクの購入数に制限を設け始めた。
ドイツの薬局チェーンDMはアプタミルの購入数を1回3箱までに制限。
英国でも各スーパーがメーカーからの要請に応じて粉ミルクの購入数を1人あたり1日2缶までとした。
Milupaの親会社ダノン(Danone)は「中国への非公認輸出」による粉ミルクの大量買いを防ぐための措置だと説明している。
中国経済紙「21世紀経済報道(21st Century Business Herald)」によると、英国のスーパーマーケットで1週間に粉ミルクを100箱以上購入した中国人が入店を拒否されたという。
ドイツ・フランクフルト(Frankfur)近郊を拠点に中国人への粉ミルク販売を続けていた中国人男性はAFPに対し、最近は粉ミルクの入手が難しくなったため中国への粉ミルク販売業を止めてしまったと明かした。
だが粉ミルクの品切れや購入制限にも関わらず、シャオさんは諦めていない。
「あるスーパーで粉ミルクが売り切れていたら、別のスーパーを探します。
私がやっていることは(中国の)母親や子供たちのためなんです。
私自身も母親なので、どんなに粉ミルクが大事か身をもって知っているから」
(c)AFP/Tom Hancock
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年5月3日 15時57分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71908&type=0
購入制限令で粉ミルク売上が2割減、
中国本土観光客は値下げにも見向きせず―香港
●2日、中国・香港は「粉ミルク購入制限令」措置を実施している。この措置により、香港の粉ミルクメーカーと小売販売業者は粉ミルクの販売量が目立って減少し、同措置の実施前に比べて2割減少した。写真は香港・銅鑼湾のスーパーで売られている粉ミルク。
2013年5月2日、中国・香港は同地区から外に出る者が携行できる粉ミルクを2缶までに制限する「粉ミルク購入制限令」措置を実施しており、今月1日でスタートから2カ月が経過した。
この措置により、香港市場での供給が迅速に保障され、「粉ミルク不足」が解消されたが、同時に香港の粉ミルクメーカーと小売販売業者は粉ミルクの販売量が目立って減少し、同措置の実施前に比べて2割減少した。
新華社が伝えた。
今月1日、中国本土はメーデーの祝日だったが、香港の銅鑼湾や旺角などのドラッグストアで観光客が争って粉ミルクを買い求めるという現象はみられなかった。
銅鑼湾軒尼詩道のとあるコンビニエンスストアでは、レジのすぐ横の目立つ場所に「美素佳児」(Friso)や「美賛臣」(Mead Johnson)」といったブランドの粉ミルクが整然と積み上げられ、値下げの表示をしていたが、
足を止める客は少なかった。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/内山)
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【気になる-Ⅴ】
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日本ならどうだろう。
大量に買ってもらえればほくほくだろうに。
送料無料ということはないが、ちょっとしたボーナス商売にはなる。
日本にきた中国観光客が買う粉ミルクなどたかがしれている。
ミルク会社の社員が潤えばこれにこしたことはない。
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年2月5日 14時6分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69151&type=0
粉ミルク代理購入、春節が迫り発送が困難に
=欧州各国の購入制限策も影響―中国
2013年2月4日、中国では現在、ニュージーランド製粉ミルクの品質問題による影響が長引いている。
欧州の粉ミルク代理購入価格は小幅上昇し、品不足に陥った。
粉ミルク代理購入者に問い合わせたところ、春節(旧正月、今年は2月10日)が迫る中、宅配業者は商品出荷をストップしており、直輸入も受け付けておらず、国内の在庫がほぼ消化し尽くされたことが明らかになった。
北京商報が伝えた。
インターネット通販サイトの淘宝網を閲覧したところ、オランダ製粉ミルクの代理販売店は
「直輸入は2月20日まで取り扱いを一時停止しております」
と表示していた。
店主によると、今月3日は春節前の最終出荷日であり、かつ江蘇省・浙江省・上海市・安徽省にしか発送せず、その他の地区はすでに発送を停止しているという。
店主は
「現在発送分はすべて国内の在庫だ。
直輸入が必要な場合、春節明けになる」
と語った。
国内の在庫の場合も、春節を控えているため、発送は通常より3~5日遅れるという。
春節の他に、欧州各国が相次いで講じている購入制限策もまた、粉ミルクの代理購入を妨げている。
一部の統計データによると、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、オランダなどの大型スーパーは乳児用粉ミルクの購入制限を実施しており、さらには中国語で注意を呼びかけている。
これらの措置は中国人消費者を対象とするものだ。
(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月1日 18時11分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69904&type=0
粉ミルク輸出制限実施の前日、深センから買いつけ客が押し寄せる―香港
2013年2月28日、中国・香港特別行政区が3月1日より、粉ミルクの輸出を制限する新たな法規を執行するため、隣の広東省深セン市から多くの人が訪れ、粉ミルクを大量に購入していた。
近年中国本土の粉ミルクにたびたび問題が発生していることもあり、香港にわざわざ出かけ粉ミルクを買う人も少なくない。
さらに中国本土の需要を狙い、香港で粉ミルクを大量に仕入れ本土で売る人も多く現れた。
その影響は品切れになる店が出るほどで、香港の現地住民に大きな影響を与えた。
香港当局はこれらの事態を改善するために今回の新法規を執行した。
新法規執行前日の28日は、深センからの粉ミルクを買いつける人であふれ、税関付近ではすでに税関を通った粉ミルクを売買する人たちもいた。
多い時で税関周辺には1000人近くが集まった。中には100缶近い粉ミルクを運び、購入者を待つ者もいたという。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月5日 20時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70030&type=0
<レコチャ広場>粉ミルクが打ち砕いた大国の自信―中国
●2日、中国の経済学者で作家の何清漣氏は、「粉ミルクが打ち砕いた大国の自信」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は2月下旬、持ち出し規制前に香港で粉ミルクを大量に買う中国の母親や業者ら。
2013年3月2日、中国の経済学者で作家の何清漣(ホー・チンリエン)氏は
「粉ミルクが打ち砕いた大国の自信」
と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその概要。
中国メディアは現在、両会(全国人民代表大会、中国人民政治協商会議)のニュースをいかに伝えるか苦心しているが、海外華字メディアが注目しているのは中国の粉ミルク事情だ。
3月1日、香港では粉ミルク持ち出し制限令が導入され、持ち出しは1人につき1.8kg(2缶分)までとなった。
初日からすでに10人の逮捕者が出ている。
2008年、メラミン混入粉ミルク事件が発生した後、多くの中国人が
「われわれの衛星やロケットが空を飛んでいるのに、なぜ安全基準を満たした粉ミルクを生産することができないのか?」
という疑問を抱いた。
粉ミルクメーカーは「原料となる牛乳に問題があった」と主張。
しかし、牛乳を生産した酪農家は「われわれには問題はない。飼料に問題がある」と主張した。
しかし、この飼料の問題は中国政府が最も避けたい土壌汚染の話題につながるのだ。
汚染された土地から生産される農産物には、危険な発がん性物質が含まれている。
政府が恐れているのは、それを知った国民がパニックに陥ることなのだ。
かわいそうなのは中国の乳牛だ。
生まれてからずっと汚染された飼料を食べさせられ、安全な牛乳など出るはずがない。
メラミン入り粉ミルク事件以来、中国の消費者は国産の粉ミルクに不信感を抱いている。
国産粉ミルクの販売不振が続くなか、香港などでは中国人による粉ミルクの買い占めが大きな社会問題になっている。
世界第2位の経済大国になった中国だが、「安全な粉ミルクを」という母親の願いさえかなえることができないなどとは、まったくおかしな話だ。
母親が安心できる粉ミルクすら生産できない中国が、真の大国といえるのだろうか?
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『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月10日 12時32分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70165&type=0
中国人による粉ミルクの買い占めに「No!」、
各国が次々と対応策打ち出す―仏メディア
2013年3月8日、仏ラジオ国際放送・RFI中国語版サイトは
「中国の父母による粉ミルクの買い占め、全世界で『封じ込め』に遭う」
と題した記事を掲載した。
今年3月1日より、香港政府は粉ミルクの持ち出しを「16歳以上の1人につき2缶(1.8kg)まで」と制限。
違反者には罰金50万元(約770万円)と2年の禁固刑が科せられる。
これはもちろん、中国本土の人々を対象にした規定だ。
12年6月には、米国のウォルマートなどのスーパーで、粉ミルクの購入が5缶や12缶までに制限された。
ここ数年、中国の親戚や友人のために粉ミルクを大量購入する在米華人が後を絶たず、在庫がすぐに空になるという現象が続いているためだ。
12年9月、ニュージーランドのスーパーでは「粉ミルクは1人2缶まで」の中国語の張り紙が出された。
さらに同国政府は法律を強化し、粉ミルクの国外持ち出しをすべて「輸出」とみなし、正規の輸出業者のみが取り扱えるとした。
12年10月、オーストラリアの大型スーパーやドラッグストアでも購入制限を開始した。
13年1月、ドイツのスーパーは中国人消費者を対象に「粉ミルクは1人4缶まで」と制限。
同じ時期、オランダでも厳しい購入制限が敷かれた。
さらにマカオ政府は、居住資格を持つマカオ住民に優先的に粉ミルクを販売すると発表。
中国本土からの観光客による買い占めで深刻な粉ミルク不足に陥っていたマカオの人々を救うための措置だった。
中国では毎年1780万人の赤ちゃんが生まれるといわれている。
若い両親たちが今後も外国産の粉ミルクを求め続けるのであれば、中国人を対象にした制限措置はさらに多くの国に広がる可能性が高い。
こうした現象の根本的な原因は、中国産粉ミルクに対する国民の根強い不信感にある。
中国人の粉ミルク買い占めをなくすには、国産粉ミルクの信用を取り戻すことが必要だが、それを実現するのが中国政府にとって急務である。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年3月29日 0時32分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70753&type=0
大量の粉ミルクを母国へ送る中国人留学生が急増、豪政府は対応策いまだ講じず―豪州
●27日、大量の粉ミルクを購入して母国へ送る中国人留学生が急増しているオーストラリアだが、この問題について豪政府は具体的な対応策を講じてはいない。写真はオーストラリア産粉ミルク。
2013年3月27日、オーストラリア華字メディア・澳洲新快網によると、豪州では粉ミルクを大量購入して母国へ送る中国人留学生が問題になっているが、
豪政府は香港の罰則規定のような具体的な対応策を講じることを先延ばしにしているという。
中国新聞社が伝えた。
中国人留学生による粉ミルク大量購入は早くから豪州で話題になっていたが、豪州大手スーパー各社によると、その状況は今も変わっていないという。
スーパーのコールスやウールワースでは、粉ミルクは「1人4缶まで」と制限。
ウールワースの広報担当は「制限してからお客様への供給状況はある程度改善された」と話す。
中国本土人や違法なブローカーによる粉ミルクの買い占めに苦しんだ香港では、今年3月1日より粉ミルクの持ち出し制限を実施。
16歳以上の旅客1人あたり1日粉ミルク1.8kg(約2缶)までとし、これを超えた場合は50万香港ドル(約600万円)の罰金か懲役2年が科せられる。
この規定は豪州などで粉ミルクを購入した中国人留学生やブローカーが香港を経由した場合にも適用されるため、粉ミルクを缶から出し、袋に小分けして持ち出そうとする者もいるという。
豪州で粉ミルクを買い占める中国人たちは、これを中国へ郵送するか、荷物として携帯して帰国する方法を取っている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月5日 5時3分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70973&type=0
粉ミルク持ち出し制限から1カ月、混乱する中国の食品市場―仏メディア
2013年4月1日、仏国際ラジオ放送「ラジオ・フランス・アンテルナショナル」(RFI)によると、香港から中国本土への粉ミルクの持ち出しを1人2缶までに制限する措置が取られてから1カ月が経過した。
しかし、隣接する深セン側では、香港からの入境者が持ち込んだ粉ミルクを買い取る業者が多数列を成している。
粉ミルクを持参して香港から入境する人の多くが転売目的だとみられている。
中国では2008年に粉ミルクの有害物質混入事件が発生して以来、国内ブランドの品質を不安視する人が多く、海外ブランドの粉ミルクを香港で購入して本土に持ち帰る人が急増している。
そのため、香港政府は価格と供給の安定を図って
「香港から中国へ行く16歳以上の旅客1人につき、24時間以内に持ち出せる粉ミルクは2缶までに制限する」
とする措置を3月から開始した。
現在、香港と隣接する深センでは、香港から持ち込まれた粉ミルクを買い取る業者が多数列を成しており、売れば1缶あたり20~30元(約300~450円)の利益になるという。
1人で2缶持ち込めば、50~60元のもうけになり、深セン在住の香港人や週末に買い物にやってくる香港人にとっては、ついでの小遣い稼ぎとして人気になっているのが現状だ。
買い取り業者は大規模な密輸グループが指揮しているが、買い取りと転売そのものは法的には問題がなく、“運び屋”にも事欠かない状況だと伝えられている。
また、規制前には品薄となっていた粉ミルクだが、現在は逆に2割ほど流通量が増えていると販売店主は話している。
買い取り業者が最も高く買い取っているのは米国のミード・ジョンソンとオランダのfriso製品だが、需要や為替レートなどの関係で買い取り価格は毎日変動しているという。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月15日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71312&type=0
粉ミルク購入制限が英国にまで拡大、「恐るべき」中国の粉ミルク需要―英紙
●11日、世界的な粉ミルク購入制限はすでに英国にまで拡大した。資料写真。
2013年4月11日、世界的な粉ミルク購入制限はすでに英国にまで拡大した。
英紙フィナンシャル・タイムズは9日付で、英国の一部スーパーが4月から乳児用粉ミルクの購入を2缶までに制限したことを報じた。
これまでにドイツ、ニュージーランド、オーストラリアなどが粉ミルク購入制限を相次いで施行している。
欧米諸国がこうした措置を打ち出した主たる原因は、海外ブランドの粉ミルクに対する中国の需要が「恐ろしいほど大きい」ことにあるとの見方がある。
国際金融報が伝えた。
記事によると、英国の多くの大手スーパーマーケットが粉ミルクの購入を1人1日2缶までに制限している。
記者がこうしたスーパーを取材してみると、商品棚にはすでに購入制限の告知が貼ってあった。
あるスーパーの担当者に理由をたずねると、「本部の決定」との答えが返ってきた。
英小売業協会のスポークスマンはフィナンシャル・タイムズの取材に、こうした規定はメーカー側の要請を受けて打ち出されたものとの見方を示した。
メーカーは組織的な顧客グループが大挙して粉ミルクを購入し、輸出することで、企業の利益を損なっていると考えているのだという。
オーストラリアでは約2カ月前に、大手ショッピングセンターや薬品・保健品店が粉ミルクの購入を1人4缶までに制限した。
この他、ドイツ税関は中国人が中国に送ることのできる粉ミルクを通常1回5点までに制限している。
ニュージーランドの主要スーパーは昨年初めから粉ミルクの購入を1人2缶までに制限した。
この購入制限は同年9月に強化され、乳製品をニュージーランド本土から持ち出す行為はネットショッピングや親戚・友人の贈り物を含めすべて輸出と見なし、登記済みの輸出業者のみが輸出する資格を持つこととなった。
業界関係者は各国が粉ミルク購入制限を実施するのは早いか遅いかの問題だと指摘する。
「自国の乳児の健康のため、欧米諸国は国内で販売される粉ミルクに補助金を出しており、これは地元市民のための社会福祉の一環だ。
国内市場の粉ミルクが中国人消費者に買って持ち去られることは、この補助金が中国の乳児に山分けされることを意味し、現地政府としては断じて許せないことだ」
と乳業専門家の王丁綿(ワン・ディンジン)氏は説明した。
王氏は
「中国では粉ミルクに対する補助金はほぼない。
また、中国は輸入粉ミルクに高い税金を課している。
5-10%の関税、10%の品質検査費、17%の付加価値税などだ」
と明かした。
王氏は中国粉ミルク市場について、補助金は二の次であり
「国産粉ミルクブランドの品質を保証し、国産粉ミルクへの消費者の信頼を確立し、中国人消費者が遊撃隊のように海外で粉ミルクを買いだめしなくてもいいようにすることが当面の急務だ」
と指摘した。
(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF)
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AFP BBnews 2013年04月16日 15:26
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2938883/10572627
欧州のスーパーから粉ミルクが消えた、中国向けの大量購入で
【4月16日 AFP】欧州やオーストラリアのスーパーマーケットや商店で粉ミルクの棚が空っぽになる事態が相次いでいる。
国産の粉ミルクに不安を持つ中国人の母親たちの需要に応じて、バイヤーたちが欧州ブランドの粉ミルクをまとめ買いしているためだ。
まだ2008年の化学物質メラミン入り粉ミルク事件の記憶も新しい中国で、乳児を持つ親たちは国産粉ミルクの3~4倍もの金額を払ってでも欧州からの粉ミルクを入手している。
これに対し欧州の店舗も、粉ミルクの品切れを防ぐため粉ミルクの購入数に制限を設けるなどの対策に乗り出した。
ドイツに住む中国人女性シャオさんは、ドイツで購入した粉ミルクをインターネットを通じて中国の母親たちに販売している。
シャオさんのような欧州に住む多数の中国人たちが、地元で粉ミルクを大量に購入しスーパーなどの棚を空っぽにしているのだ。
中国ネットオークション最大手「淘宝(タオバオ、Taobao)」ではドイツ、英国からそれぞれ4000点、フランスからも3000点の粉ミルクが出品されている。
「親戚や友人に粉ミルクを送り始めたのがきっかけだった」という専業主婦で母親でもあるシャオさん。
通常、母親たちは1回につき6~8箱を購入するという。
中国への配送に1か月かかるため、手元の粉ミルクが途切れないようにするためだ。
シャオさんは粉ミルクの販売で若干の収入を得ているという。
■尾を引く国産粉ミルク不信
2008年のメラミン入り粉ミルク事件に加え、昨年にも国産の粉ミルクから発がん性物質が発見されており、国民の国産粉ミルク不信は高まるばかりだ。
それでも、2012年の国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)報告書によれば中国での母乳率はわずか28%だ。
産休期間が短いことや粉ミルクメーカーの宣伝攻勢が背景にある。
だが、購入者たちは中国市場で販売される商品に不信感を抱いている。
欧州ブランドの粉ミルクでも中国市場向けパッケージで販売されているものは信用できないという。
消費者調査企業ユーロモニター(Euromonitor)によれば、中国は間違いなく世界最大の粉ミルク市場だ。
「中国の若い親たちは国際的な粉ミルクメーカーの商品、特に製造国と同じパッケージのまま輸入されたものが、より安全だと考えている」
とアナリストのベラ・ウォン(Vera Wang)氏は話す。
こうした中国で高まる海外ブランド粉ミルク志向が、欧州各国で粉ミルク不足を引き起こしているのだ。
■欧州では怒りの声も
ドイツメディアは空っぽになった粉ミルクの棚の写真を掲載。
欧州最大の発行部数を持つビルト(Bild)紙は1月、
「アプタミル(ドイツの粉ミルクブランド)の棚の前でドイツの母親たちが『私たちの粉ミルクを中国人が買い占めた!』と怒っている」
と報じ、アプタミルを製造するMilupaは、「アジア向け輸出」が原因だとしてアプタミルの品切れを謝罪した。
ただしMilupaは直接、アプタミルをアジアに輸出しているわけではなく、購入者はドイツ国内の商店で直接アプタミルを買っていると説明している。
こうした事態に欧州の各店舗は粉ミルクの購入数に制限を設け始めた。
ドイツの薬局チェーンDMはアプタミルの購入数を1回3箱までに制限。
英国でも各スーパーがメーカーからの要請に応じて粉ミルクの購入数を1人あたり1日2缶までとした。
Milupaの親会社ダノン(Danone)は「中国への非公認輸出」による粉ミルクの大量買いを防ぐための措置だと説明している。
中国経済紙「21世紀経済報道(21st Century Business Herald)」によると、英国のスーパーマーケットで1週間に粉ミルクを100箱以上購入した中国人が入店を拒否されたという。
ドイツ・フランクフルト(Frankfur)近郊を拠点に中国人への粉ミルク販売を続けていた中国人男性はAFPに対し、最近は粉ミルクの入手が難しくなったため中国への粉ミルク販売業を止めてしまったと明かした。
だが粉ミルクの品切れや購入制限にも関わらず、シャオさんは諦めていない。
「あるスーパーで粉ミルクが売り切れていたら、別のスーパーを探します。
私がやっていることは(中国の)母親や子供たちのためなんです。
私自身も母親なので、どんなに粉ミルクが大事か身をもって知っているから」
(c)AFP/Tom Hancock
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レコードチャイナ 配信日時:2013年5月3日 15時57分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71908&type=0
購入制限令で粉ミルク売上が2割減、
中国本土観光客は値下げにも見向きせず―香港
●2日、中国・香港は「粉ミルク購入制限令」措置を実施している。この措置により、香港の粉ミルクメーカーと小売販売業者は粉ミルクの販売量が目立って減少し、同措置の実施前に比べて2割減少した。写真は香港・銅鑼湾のスーパーで売られている粉ミルク。
2013年5月2日、中国・香港は同地区から外に出る者が携行できる粉ミルクを2缶までに制限する「粉ミルク購入制限令」措置を実施しており、今月1日でスタートから2カ月が経過した。
この措置により、香港市場での供給が迅速に保障され、「粉ミルク不足」が解消されたが、同時に香港の粉ミルクメーカーと小売販売業者は粉ミルクの販売量が目立って減少し、同措置の実施前に比べて2割減少した。
新華社が伝えた。
今月1日、中国本土はメーデーの祝日だったが、香港の銅鑼湾や旺角などのドラッグストアで観光客が争って粉ミルクを買い求めるという現象はみられなかった。
銅鑼湾軒尼詩道のとあるコンビニエンスストアでは、レジのすぐ横の目立つ場所に「美素佳児」(Friso)や「美賛臣」(Mead Johnson)」といったブランドの粉ミルクが整然と積み上げられ、値下げの表示をしていたが、
足を止める客は少なかった。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/内山)
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【気になる-Ⅴ】
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